オリーブオイルの新油、ノヴェッロについて。
- oliivaashop
- 2021年12月12日
- 読了時間: 2分
更新日:2021年12月20日
ワインのボジョレーヌーボーのように今年収穫・搾油のオリーブオイルの新油の事を、販売店ではノヴェッロ(Novello:イタリア語)と紹介しているところが多いです。 「ノヴェッロの販売開始しました~!」といった具合に。
やはりその年の出来を占うものとして私もノヴェッロを楽しみにしています。収穫祭のようなものでしょうか。 日本では秋に新米(お米)も並びますし、同じようにごく自然にノヴェッロという言葉も使っています。 このようにノヴェッロと呼ぶ事がオリーブ産業としては普通の事かと思っていました。 しかしイタリアの生産者でもノヴェッロと言って通じない事があり、何なら生産者によってはこの表現に難色を示される事がありました。スペイン産を輸入している方からも「みんなが言うノヴェッロの定義は何?毎年新しくなるのに…?」と。

イタリア語だからかな?と思いましたがそうではありません。生産者としては単純に、出来たてホヤホヤなものに特別な意味を持たせる文化があまりなかったようです。毎年の事だ、と。それを特別のように紹介するのは詐欺じゃないか?と。
もしかするとノヴェッロは、商売上手な日本人がイタリア語でそれっぽい単語を当てはめて使い始めた言葉なのかも知れません。
とはいえ、農作物は気候等の要素で出来が変わるのでノヴェッロなどの言葉を用いて楽しみにする日本の文化やマーケティングは悪い事ではないと思っています。 やはり新しいとオリーブの搾油したての青い香りが強いと感じますし、この香りが好きな方もいるでしょう。 もし、特にオリーブ収穫シーズンにオリーブ農場見学などの機会がありましたら、生産者には新油の事をPrimo raccolto(初収穫:イタリア語)などの生産者目線の言葉でお伝えすると良いと思います。
私みたいにちょっとムッとされてしまう人が出来るだけ減りますように…。
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